すごい事が起こった!
- sakurailc
- 2018年11月12日
- 読了時間: 4分
タイトルを見て何事かと思ったかと思いますが、是非読んで頂きたいと思います。
6月から取り入れている「ひふみコーチFor Schoolプロジェクト」。この授業の一部であるレッスン前の「あっちむいてホイ!」とレッスン後の「言葉のプレゼント」はどのクラスでも行っている。その効果は確実にでてきていて、どのクラスも笑顔でレッスンが始まり、教室内に笑い声が響く。
ただ、「意欲的に自ら日本語学習をする」となるといまひとつ何かが足らない状況だった。
土曜日レッスンさくらクラスも例外ではない。そしてこのクラスでこの出来事は起こった。
ある土曜日前夜、ひとつのアイデアが浮かんだ。
「明日は子どもたちにレッスンを任せてみよう。」
この数週間前、オランダのイエナプラン教育について報告を聞いた。この学校の授業は子どもたちが決め、教員はアドバイスするファシリテーター。そしてオランダの子供たちは世界で一番幸せだと感じているとも。
もちろん、不安もあった。大きなチャレンジだった。
でもこのクラスはひふみコーチFor Schoolを取り入れて以来、漢字習得度も文章を書く力も上がってきている。小学生の年齢と自信もついてきている。子どもたちを信じてみよう。
そう。「信じる。」
「今日はみんなで勉強することも時間配分も決めてね。」
私の第一声を聞くと、子どもたちは次々に学習内容を挙げ始めた。時間配分も時計を見ながら決めた。私は子どもたちがいう時間割をホワイトボードに書くだけ。
Teaching(書き取りや音読方法を教わった)とCoaching(自分できづいて行動)が見事に作用した。
そして、なんと!90分の授業を子どもたちだけで行った。おまけに5分時間が余るというボーナスまでついた。
「余った5分何したい?」と聞くと
「外で思いっきり走りたい!」と言って教室を飛びだすどもたち。
私がレッスンをすると時間が足りなくなって外で走る時間が取れなかったのに。(苦笑)
子どもたちだけで行ったレッスンは決して学習内容やレベルが下がったものではなかった。
むしろ、やる気いっぱい、「次はこれやろっ!」と段取りもとんとん。
学習効果はかなり大きかった。
半信半疑でこれを読んでいる方も多いと思う。ごもっとも。でもこれが起きたことは事実。
念を押すがこれは日本語学習のクラス。アデレードで育つ子供たちが日本語をキラキラした目で自分から勉強しようとする姿。
私がずっと夢みていた光景だった。
子供たちを信じるとこんなにも素晴らしいご褒美がもらえた。
是非多くの先生や大人達にこの経験をしてほしいと思う。
何よりも先生のクラス運営が楽になるから(笑)
今までカリキュラムや教材を追及してきたことも無駄ではなかったが大切なポイントがここにあった。子どもたちを「信じる」。
「今日のレッスン方法どうだった?」と聞くと
「これいい!」と拍手とジャンプで喜ぶ子供たち。
「でもこの方法の何がよかったのかな。」
するとすごい答えが返ってきた。
「自分で計画して勉強すると、次に何をするかがわかるから、今何をするべきかわかる。」
正にひふみコーチングの構図。未来を見て、ゴールが見えるから、そこを目指して今自分がすることを考えて行動する。
次の瞬間私は謝った。
「先生はみんなが小さいと思ってて、だから先生が宿題も教材も用意しないと、みんながお勉強できないと思ってたんだよね。でも今日こんなにみんなが大きいってわかった。今までみんなのこと、小さいと思っててごめん!
これからはみんなの事もっと信じる!」
「何いってるの?先生!私達もうそんなに小さくないわよ。ねえ~」とクラスメイトに微笑む女の子。(笑)
数日後ひふみコーチFor Schoolの勉強会でこの出来事をわくわくしながら話す私に
「ひふみコーチングがストン!と落ちたんだね」とつむちゃん(プロジェクトファシリテーター)が言った。みんなが一緒に拍手してくれた。
もう一度言う。
子供たちを「信じる。」子供たちは大きな力発揮するから。
あれ以来私はどのクラスでもファシリテーターに徹している。

Comments