自然がいちばん
今日から10月、アデレードでは春を楽しめる季節になりました。
教室のあるコミュニティセンターの庭にも色鮮やかな草花につい目がいき、戸外活動の計画にわくわくします。教室でもアデレードの澄みきった空と海、日本の美しい四季は貴重な教材です。
先日、世界一周の旅をし現在は53カ国目のオーストラリアを旅行中の友人と再会しました。
「どこの何が一番よかった?」定番の質問に、
「なんだかんだ言ってもやっぱり自然がいちばん綺麗だと思う」
と彼女が答えました。
歴史上に残した建物や美術も人の心をひきつけますが、自然が作り上げた色、雄大さにはかなわないということです。
中でも南極の氷河と空を見たときは、「地球に生まれてよかった。」と感謝したそうです。
彼女と話すうちに「地球にはまだまだ素晴らしい場所があるんだよね。」と日常生活で忘れていたことを思い出させてくれました。
教室の子ども達も彼女のような感性とセリフを持てる国際人になってほしいと思います。
その基本はやはり多くのものを見て、感じて、触れる学習活動です。幸いなことに現代はインターネットやテレビで画像も鮮明で、家族旅行の機会もあり、そういう機会も多くあります。
そして、もうひとつ、大事なこと。それは実際に子ども達が何を感じ、どう思ったかをキャッチして、一緒に共感するために、私達大人(教員、家族)がいるということです。
見るだけでなく、実物にさわってみたそうだったらどうすればよいか?
病気や飢饉で苦しんでる人を見て「何かしたい」と言ったらどうすればよいか?
「教育」=「教える」だけではなく、「教育」=「共感」+「補助」できる教員でありたいものです。
しかし、実際に自分を振り返ると「教育」と称して、
「こうしましょう」「ああしましょう」と誘導ばかりしていないか?
子ども達の意見に「はい」「いいえ」だけを出し、その理由を聞いているか?
自然な心が変化して成長かもしれないが、変化させすぎてはいないか?
教員として大きな課題を与えられながら、また旅に出る彼女を見送りました。
それにしても正直で自然に出る子どもたちの表情や言葉は心を和ませます。
さくら国際学習教室の教室理念「八本の枝」も一人一人の長さや形が違っても、自然に雄大に育ってほしいと願います。
「つぶやき」はまさにその自然な心からでるもの。やはり「自然がいちばん」です。
つぶやき
漢字の練習をしている時
8歳女の子 「冬っていう字、マフラーみたいだから 冬なんだね。」
海の生き物について話していた時
先生 「魚はどうして水の中にいつもいるんだろうね?」
6歳男の子 「足がないから歩けないよ。」