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カレーづくり

さくら国際学習教室(SILC)ではユニット毎にテーマを決めそれに沿ってクラスや個人に応じた学習のねらいを定めるテーマ学習を取り入れています。このテーマ学習は様々な角度から幅広く学べ、無限の学習項目を備えています。また、机上や本上だけではなく、実際に触れて心身で学ぶこともできます。但し、ここで当教室が必ず留意し教員が心得ていることがあります。それは「ただ楽しかったで終わるのでく、学んで次の探求心を育てる」ということです。

これは教員にとて一番のプレッシャーにもなり、授業計画のモチベーションにもなります。

寒い冬も終わりに近づいたユニット3では、温かい日本の定番料理!ということでテーマを「カレー」にしました。そして、まずは作ることで学んでみようと、カレー作りを行いました。

その様子をいくつかの「学習目的」と一緒に振り返りながらお伝えします。

学習のねらいと個人目標

 まずは、学習のねらいと個人目標をしっかりと定め、そこからそれないようにしました。

個人目標例)

 Aちゃんの目標 : 材料の名前を覚え、調理手順を書き、水の分量を正しく量る。

 S君の目標 : 材料、道具の名前を5つ以上言えるようにする。

二人はこの目標を目指してカレー作りに取り組みました。

1.「にほんご」「かず」:運筆・音読・かぞえ

 材料名(お米、野菜、肉)と量(個数、本数、箱数。ミリリットル)、調理道具(なべ、おたま、包丁、まな板)を書いて確認しました。

あらためて全てを日本語で並べてみると調理道具では多くの英語名を使っていることにも気づきました。

2.「環境と思慮」:三角巾とは?

 三角巾、エプロン着用をお話しした時、「三角巾てなあに?」の質問があり、「帽子?リボン?」と興味深々。。「髪の毛が落ちないように頭にかぶせます」の説明に「あーそうか」の反応。

いよいよ、カレー作り開始!

3.「環境と地球」:食物の観察

 慣れない手つきでの包丁さばきはハラハラのしましたが、無事流血なしで野菜を切りました。「玉ねぎを切るとどうして涙がでるんだろう?」「お肉についているのは血?」そんな疑問の声も聞

こえました。そんな疑問符がいつか思い出され、学習に役に立つことがよくあります。

4.「さんすう」:「ミリリットル」と「杯」の数え方

 野菜と肉を炒めた後、水の分量を量り「一杯 二杯 三杯。。。」と数えながら入れました。

5.「表現と協力」:食後の片付け

 出来上がったカレーは予想以上に美味しく、お肉も野菜も柔らかく煮えました。

真剣に一生懸命作った証しかもしれません。少し肌寒い日でしたが外でみんなで頂きました。

 食後の片付けも学習計画に入れてありました。自分で使ったお皿やスプーンを洗い上げでふき、小学生のAちゃんは調理道具の片付けも一緒に行いました。

さあ!このカレー作りが今後どう学習に生かされるかはこのユニットに、そして日常生活にかかっています。

  •  野菜の名前を使って濁音や拗音が書け、音読できるか?(にほんご)

  •  玉ねぎを切る時涙がでないようにするのはどうしたらよいか?(科学と技術))

  •  ミリリットルと関係してリットル、デシリットルの概念が理解できるか?(さんすう)

  •  日本のカレーとインドカレー、タイカレーの違いは何か?(文化と社会)

などなど、カレー作りから学べる要素は無限大です。

いつか小さな気づきが大きな発見と学習の導きになるかもしれないことを願って、テーマ学習「カレー」の授業にも一層気合が入ります。

数日後

 めばえクラスの生徒にカレー作りの話しをすると、「私はお味噌汁をつくりたい。豆腐いれるの」という生徒がいました。

お味噌汁。。。確かに日本食の代表であり、「お味噌は?豆腐とは?だしとは?」という学習ねらいを持つと大きな実りがあるかもと、気づかされました。

一週間後

 個人目標でもあった「材料の名前を覚える」を確認するため テストをしました。

結果は見事に目標達成!五感で吸収する子ども達の学習力は強力です。

つぶやき

お肉を切っているとき、

S君(4歳)「お肉、血が出て痛そう。。。」

確かに痛そうでした。


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